大分市敷戸台のY様宅の塗装工事と外構リフォーム工事が完了した際に、お隣のS様宅に工事協力のお礼にお伺い致しました。その際S様から、「塗装工事を検討しているので、いずれ北斗さんにお見積もりの相談をすると思います。」と大変うれしいお言葉をいただきました。
　それからしばらくしてS様からご連絡があり、本店店長の三重野と塗装部部長の篠田が現地調査にお伺い致しました。S様宅は、33年前にS社で建てられており、屋根は金属屋根で、外壁はサイディングの仕様でした。屋根の塗膜が剥がれ、庭のいたるところに塗膜が散在しているのが気になっているとのお話しでした。S様は当社の他にS社にも塗装のお見積もりを取られておりましたが、「塗膜が剥がれている原因は鳥が屋根に石でも落とすなどして剥がれたものと思います」と説明されたそうです。さらにS社は、屋根を新たな屋根材に葺き替え、外壁を塗装するという提案をしたそうですが、S様は原因の説明にも提案の内容にも納得できなかったとのことでした。
　篠田が屋根を確認したところ、南面の棟付近が剥離しており、高圧洗浄やケレン作業でかなり剥がせそうな状態でした。剥離は施工不良によるものでした。

施工前

　屋根の状態を見ても雨漏りしているわけではなく、塗膜が剥離しているだけなので、金属屋根に適した塗料で塗装すれば十分です。これは一般の素人の方でも分かる内容です。なぜ葺き替えをする必要があるのかについても、S社は適切な説明をしておりませんでした。自社が施工した建物であれば、使用している建材の特徴とそのメンテナンスの方法を他社よりも熟知し、適切な提案をしていただきたいものです。
　後日、見積もり説明に伺い、当社の工事内容にご納得いただき、ご契約いただきました。

◆◆◆当社のご提案内容◆◆◆
●屋根に関して
　・高圧洗浄と手作業により脆弱な塗膜を可能な限り剥がす。
　・錆止め効果のある下塗り材を塗装する。
　・金属屋根用塗料を2回塗装する。
●外壁に関して
　・サイディングの目地、窓廻りや庇などの取り合い部分のシリコンを補修する。
　・サイディングに適した下塗り材を塗装する。
　・サイディングに適した上塗り材を2回塗装する。
●アルミに関して
　劣化し、見栄えが悪くなっているアルミを塗装する。
　→庇、玄関ドア、テラス屋根の骨組み等

　色決めについては近隣のお宅のと同じような色合いにしない。雨だれによるコケを目立ちにくくしたい。というご希望がございましたので、それをふまえたカラーシミュレーションをいくつか用意し、決めていただきました。
　近隣には暖色系のお宅が多く、グリーンを使用したお宅がなかったため、モスグリーンを採用しました。ただし、全面をグリーンにすると色合いが重たくなるため、明るいクリーム系の色との組み合わせを提案させていただきました。雨だれによりコケが発生していた部分にはモスグリーンを配色致しました。

　数年前に増築した部分にはモザイクタイル調のサイディングが使用されており、高圧洗浄で落とせない汚れが多少ありました。このように複数の色を使用した意匠性の高いサイディングにおいては、サイディングと目地や窓廻りのシリコンを紫外線から守ってくれる透明な下塗り塗料を塗装します。下塗りの透明塗料では、色むらや落ちなかった汚れは解消されませんので、上塗りの段階で上塗り用透明塗料に3%程度着色塗料を混ぜた半透明な塗料を塗装し、色むらを目立ちにくくします。この半透明な塗料をカラークリアと呼んでいます。

　テラス屋根の骨組みに孔食（アルミの腐食）が生じており、見栄えが非常に悪くなっておりました。玄関横ということもあり、アルミの骨組みを塗装し、更にポリカーボネートの波板も張り替えました。